こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。
今回は、急性期で必要になる術後の創傷処置の観察ポイントについてお伝えします。
急性期病棟では、手術を受ける患者さんとの関わりが多くなります。
術後は1日目には、創部の消毒などの処置を主治医が行いますが、看護師は介助を行います。
異常の早期発見を行うためにも、術後の創部の観察は必要になります。
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術後の創傷処置の目的
創傷の感染を予防し、創傷の回復を促すため
術後の創傷処置の必要物品
- ドレッシング材
- 滅菌ガーゼ
- 消毒セット
- イソジン
- 清潔なセッシ
- はさみ
(必要時) - 包帯
- 絆創膏
- 洗浄水
術後の創傷処置の手順
1.看護師はマスクを着用しておく
POINT清潔な創部が飛沫によって汚染することを防ぐため
2.処置が行いやすいように患者の体位を整える
3.寝衣や寝具を汚さないためにディスポーザブルシーツなどを敷いておく
4.手袋を装着してドレッシング材を剥がす
5.汚染されたドレッシング材は感染物に廃棄して、手袋を交換する
6.指示された消毒セットを準備して消毒を行う
7.創部に適したドレッシング材を装着面が不潔にならないように医師に手渡す
8.ドレッシング材で創部を保護した後に必要に応じて絆創膏を貼る
POINT絆創膏は皮膚のシワや突っ張りができないように注意して貼る
術後の創傷処置の観察項目
創部の状態
創部の位置、色、浸出液の有無、出血の有無
浸出液
性状、量、臭気
皮膚の状態
皮膚のくぼみやひきつれの有無
使用したドレッシング材
ドレッシング材の種類、固定方法
創部痛
創部痛の有無や程度、性状など
術後の創傷処置のポイント
術後の創傷処置は感染を予防するとともに創部の観察を行う為に必要な処置です。
ドレッシング材の種類によっては、術後の創部が観察できないことがあるため、創部処置の時にしっかり観察することが大切になります。
また、創部の状態がどのような場合は異常であるかなどをしっかり把握しておくことが必要です。
創傷処置はドクターの介助になることが多いですが、素早く必要なものを渡せるように準備しておきましょう。
処置がある場合は、常に必要物品が揃っているかを確認しておくことが大切です。
術後の処置介助について慌てそうになったときは、今回の記事の内容を思い出してみてくださいね!
術後の創傷処置の観察をしっかり行うために
術後は患者さんの状態が変化しやすいため、異常の早期発見が大切になります。
特に創部からの出血などがある場合は、感染などの危険性があるため適切な対応が必要になります。
術後の創部の観察を行う為には、術後1日目の創部処置のタイミングなので、介助を行いながらしっかり創部の観察を行いましょう。
処置以外にも創部はこまめにチェックすることも忘れずに!
術後の創傷処置をもっと深く学びたい人におすすめの参考書
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呼吸器外科では手術を受ける患者さんの看護に携わる機会が多いですが、周手術期の看護の根拠が分からないという人もいると思います。
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