こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。今回は、中心静脈栄養中のケアの手順と観察項目についてお伝えします。
病棟では治療として中心静脈栄養を行なっている患者さんも多いです。
中心静脈栄養は、中心静脈に留置したカテーテルを通して行いますが、刺入部位の管理や観察が重要になります。
刺入部位の感染などがみられた場合は、カテーテルの入れ替えなどの処置が必要になります。
毎日の観察とケアが合併症の予防につながるので、しっかり行なっていきましょう!
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中心静脈栄養の目的
水分や電解質、栄養などを経静脈的に持続的かつ大量に注入するため
中心静脈栄養中の合併症
中心静脈栄養を行なっている患者さんのケアを行うためには、起こりうる合併症を理解することが大切です。
中心静脈栄養中の患者さんに起こる合併症は以下の通りです。
- 感染
- カテーテルの自己抜去
- 空気塞栓
これらが主な合併症になりますが、特に感染に気をつけることが大切です。
今回は、感染を予防するためのケアの手順を見てきましょう。
中心静脈栄養中のケア
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栄養剤や薬剤の調合
栄養剤や薬剤の吸い上げや混合は、できる限り病棟では行わない
刺入部位の観察と管理
1.毎日刺入部位の皮膚の状態を確認する
2.出血や浸出液などの汚染があれば感染の可能性が高いため報告する
3.バイタルサインや血液検査のデータも合わせて確認する
4.ドレッシング材は定期的に消毒を行い、必要に応じて交換を行う
POINTドレッシング材は、刺入部位の観察ができるよう透明なものを使用する
中心静脈ルートの管理
1.カテーテル内に異常がないか観察する
2.輸液ルートは一式を7日ごとに交換する
POINT交換は無菌操作で行い、フィルターも交換する
3.できる限り閉鎖式ルートで管理を行う
中心静脈栄養中の観察項目
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刺入部位
出血、浸出液などの有無
ルート
絡みや汚染、接続部位の緩みなど
全身状態
バイタルサイン、検査データ
ルートの交換状況
最終交換日の把握など
中心静脈栄養中のポイント
![](https://nastea.jp/wp-content/uploads/2017/11/IVH.png)
中心静脈栄養中は、刺入部位の確認を行うことがポイントになります。
ルート類は感染の原因にもなりやすいため、毎日しっかり観察とケアを行うことが必要になります。
中心静脈栄養ルートの刺入部位は透明ドレッシングフィルムを使用し、常に観察できる状態にしておきます。
また、皮膚への固定は、通気性や粘着力の優れた創傷用のドレッシング材を使用します。
毎日刺入部位だけでなく、固定部位のチェックも忘れずに行うようにしましょう。
日々の観察が異常の早期発見につながります!
安全に中心静脈栄養を行うために
中心静脈栄養は中心静脈ルートから行いますが、感染などの合併症に注意する必要があります。
栄養剤の投与や薬剤の投与が感染の原因になってしまうことも考えられるため、清潔操作で行うことが大切です。
また、首元にルートがあるため、患者さんによっては自己抜去してしまうこともあるので注意が必要になります。
合併症を予防するためにも、毎日の観察とケアをしっかり行いましょう!
中心静脈栄養をもっと深く学びたい人におすすめの参考書
中心静脈栄養についてもっと詳しく学びたい人には、こちらの参考書がおすすめです!
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この本では、基礎看護技術と臨床看護技術がどちらも紹介されており、内容もカラーで写真がたくさん使用されているので、イメージがしやすいのが特徴です。
与薬の技術のカテゴリーで中心静脈内注射・輸液についても説明があるので、看護技術の基礎を身につけるためにも是非持っておきたい1冊です。
その他にも、基礎的な看護技術を学びたい看護師のために、おすすめの参考書をまとめていますので、是非こちらも確認してみてくださいね!⇒臨床看護技術を勉強したい看護師にオススメの参考書3選!
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