こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。
今回は、除細動器の実施手順と適応のポイントについてお伝えします。
除細動器は、病棟では電気ショックとも呼ばれており、心臓の治療のために使用されます。
緊急時に使用されることも多いので、慌てて使い方が分からないという新人ナースも。
電気的除細動器の正しい取り扱い方法を理解しておくことが大切です!
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電気的除細動の目的
不整脈などを対象に、外から電流を流すことによって規則正しい収縮に戻す
電気的除細動の必要物品
- 除細動器
- ペーストまたはパッド
- ゴム手袋
- 心電図モニター
- 心肺蘇生術セット
電気的除細動の手順
1.患者の体についているME機器は一時的に取り外し、電気伝導物がないことを確認する
POINT時計、貴金属、ベッド柵が近くにあると電流が流れ、火傷を負ってしまう
2.ドクターは感電防止のため、ゴム手袋を着用する
3.電流の接続とアースの確認を行う
4.患者の胸部を乾いたタオルで拭く
5.電極にペーストを十分に塗布し、必要な電力をセットする
POINT通常は、成人で150〜200Jから開始する
6.電極を右前胸部と左即胸部に置く
POINT実施者と周りのスタッフは離れて、患者に触れないようにする
7.パドルを強く押し付けて通電し、心電図モニターを確認する
POINT効果のない場合は、すぐに再通電できるよう準備する
8.正常洞調律に戻っても、不整脈に逆戻りすることがあるため、心電図モニターで観察を行う
電気的除細動の観察項目
心電図モニター
不整脈の有無、程度、
患者の状態
貴金属を身につけていないか、火傷を負っていないか
実施後のバイタルサイン
不整脈の有無など
電気的除細動のポイント
電気的除細動は実施時に患者さんに触れてしまうと、周りのスタッフが感電してしまいます。
ドクターは実施前に通電の声かけしますが、通電前に感電の危険性がないか再度確認することが大切です。
また、除細動器で使用するペーストは、皮膚と電極の流れをスムーズにするためのものです。
ペーストを使用しないで放電した場合は、熱傷の原因となってしまうため、注意しましょう。
手軽に持ち運び、簡単に使えるAEDですが、通電の際の注意点は除細動器と同じです。
安全に電気的除細動を使用するために
電気的除細動器は、心停止後に脈が戻ってきた患者さんや不整脈の患者さんに使用されます。
緊急時に使われることが多いので、バタバタとした状態で準備をすることが多いです。
新人看護師の中には「使ったことがないから分からない」と思っている人もいると思いますが、緊急時は一刻も早い対処が必要になります。
いざという時に慌てないためにも、除細動器の使い方や流れについて理解しておきましょう!
電気的除細動をもっと深く学びたい人におすすめの参考書
電気的除細動についてもっと詳しく学びたい人には、こちらの参考書がおすすめです!
この本では、基礎看護技術と臨床看護技術がどちらも紹介されており、内容もカラーで写真がたくさん使用されているので、イメージがしやすいのが特徴です。
電気的除細動をはじめ、看護技術の基礎を身につけるためにも是非持っておきたい1冊です。
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