こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。
今回は、感染物の取り扱いとバイオハザードマークについてお伝えします。
感染物の取り扱いは基本になるので、区別が出来ておらずインシデントになる前に理解しておきましょう。
看護師が行う医療処置には、採血や点滴など、患者さんの血液を扱うものがあります。
患者さんの体液や汗、血液などは全て感染の原因となるため、注射針や使用した器具なども感染物として扱います。
現場に慣れない新人看護師の中には、感染物の区別がつかない人もいるのではないでしょうか?
感染物の取り扱いの目的
医療廃棄物によって引き起こされる感染のリスクを軽減するため
感染物の区別
病院で使用する血液が付着した針やガーゼ、使用すみの点滴ボトルなどは医療廃棄物として区別されます。
医療廃棄物とは、点滴や注射などの医療行為の結果生じる廃棄物の通称のことです。
この医療廃棄物の中には、感染の恐れがある血液が着いた物品やガーゼなどの「感染性廃棄物」と、点滴ボトルや感染源が付着していないガーゼなどの「非感染性廃棄物」の2つに分類されます。
この中の「感染性廃棄物」は、捨てるときにはさらに区別が必要になります。
感染性廃棄物を捨てるときは、専用のゴミ箱が設置されています。
ゴミ箱にはバイオハザードマークが記されており、「赤」「橙色」「黄色」の3種類です。
・赤色:血液などの液状物
・橙色:血液などの付着した固形物
・黄色:注射針などの鋭利な物
この分類に従って廃棄する必要があるのです。
感染物の廃棄の手順
手袋の使用後
1.汚染された手袋の表面に触れないよう手袋を外し、橙色のハザードマークの容器に捨てる
2.捨てた後は蓋を閉める
注射器の使用後
1.注射が終わったら、針のキャップをせずに黄色のハザードマークの容器に捨てる
POINTこの時、鋭利な方を自分に向けずに箱に入れる
2.点滴を抜針した場合は、チューブごと箱に捨てる
感染物の取り扱いのポイント
病院では患者さんの体液や血液が付着したものは全て感染の危険性があると考え、決められた廃棄ボックスに処理を行います。
廃棄するボックスを間違えた場合は、手を突っ込んで取り出すことは危険です。
止むを得ず取り出す場合は、鉗子などを使用して取り出し、正しいボックスに破棄します。
ボックスはいっぱいになる前に取り替えますが、あふれたからといって容器から容器へ中身を移すことはやめましょう。
病棟では、橙色のボックスに針が混入しているだけでインシデント扱いになります。
感染物の取り扱いに自信がないなと感じたら、この記事の内容を思い出して参考にしてくださいね。
正しく感染物を取り扱うために
病院では様々な場面で感染物の取り扱いが必要になります。
自分自身の感染予防も大切ですが、感染を広げないためにも、決められた区別を守って扱うことが大切です。
病院や施設では感染物を扱う機会が多く、一番身近な看護師が感染の危険性が高いです。
感染物の区別は、看護師だけでなく廃棄する業者の人にも影響してしまうため、しっかり分別を守って廃棄しましょう。
感染予防についてもっと深く学びたい人におすすめの参考書
感染予防についてもっと詳しく学びたい人には、こちらの参考書がおすすめです!
(図解でわかる! みんなの感染対策キホンノート: みせて説得! みて納得! (インフェクションコントロール2014年秋季増刊))
感染対策は見よう見まねで覚えて、自信がないという人も多いと思います。
この本では、感染対策の基本である手洗いから医療現場で活用できる実践まで紹介されています。
医療現場の感染について図解ノートで詳しく紹介されているので、根拠を持って感染予防に取り組むことができます。
その他にも、感染予防について学びたい看護師のために、おすすめの参考書をまとめていますので、是非こちらも確認してみてくださいね!⇒感染予防を勉強したい看護師にオススメの参考書3選!
関連記事(PR含む)
★TOMO★
最新記事 by ★TOMO★ (全て見る)
- 慌てず冷静になることが大切!病棟の急変対応の流れについて - 2018年3月4日
- カテーテルの長さがポイント!口腔内吸引の手順と吸引のコツ - 2018年3月2日
- 刺入部位の観察がポイント!中心静脈栄養中のケアの手順と観察項目 - 2018年3月2日