こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。
今回は、パルスオキシメーターの仕組みと使い方について紹介します。
測定時の注意点を理解しておけば、うまく測定できない時に慌てることはありません!
患者さんのバイタルサインや全身状態を調べるためには、血圧測定や脈拍測定など様々な方法で行います。
パルスオキシメーターは、バイタルサインを知るための重要な情報の一つです。
指にはめるだけで体内の酸素の状態を知ることができますが、その仕組みについて知らない人も多いかもしれません。
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パルスオキシメーターは酸素飽和度が分かる
パルスオキシメーターは、指に装着することで血液中の酸素飽和度を測定することができます。
測定には以下の2つのヘモグロビンが関係しています。
・血液中に酸素と結合している酸素ヘモグロビン
・酸素と結合していないヘモグロビンを還元ヘモグロビン
この2種類のヘモグロビンの光の吸収の違いを利用して、酸素飽和度の測定を行なっています。
パルスオキシメーターのプローブから発する光は、それぞれ波長が違うものです。
波長が違う光がそれぞれのヘモグロビンに吸収され、光センサーが反応して測定されます。
パルスオキシメーターの目的
非侵襲的に経皮的動脈酸素飽和度(SpO2)を測定するため
パルスオキシメーターの必要物品
・パルスオキシメーター
パルスオキシメーターの手順
1.機械の電源を入れて測定ができるか確認しておく
2.プローブが患者の皮膚に密着していることを確認する
3.装置にSpO2と脈拍数が表示されるのを確認する
POINTSpO2の数値だけでなく、測定中に呼吸状態の観察も行う
4.数値が出たら記録する
パルスオキシメーターの観察項目
全身状態
バイタルサイン、呼吸状態、呼吸困難感の有無など
数値
SpO2の基準値(96〜98%)から逸脱があるか
疾患の有無
肺炎や気管支炎など
測定部位の皮膚の状態
末梢冷感の有無、マニュキュア、色素沈着
パルスオキシメーターのポイント
パルスオキシメーターは、プローブを装着するだけで測定を行うことができますが、以下の状態は正しい測定ができません。
・末梢冷感がある
・末梢循環障害を呈している患者
・マニュキュアを塗っている
・色素沈着がある
これらの状態が見られる時は、測定部位を変えたり温めたりなどの工夫が必要です。
また、継続して測定を行う場合は、ディスポーザブルタイプのものを使用したり、皮膚の状態を確認しながら測定部位を変えるなどのケアが必要です。
この経験以来、実施前に末梢冷感がないかの確認をするようにしています。
パルスオキシメーターは呼吸状態を評価するために必要な測定の一つなので、測定できないトラブルが起こったときは、今回紹介したパルスオキシメーターの仕組みと使い方についての記事を思い出してみてくださいね。
パルスオキシメーターを正しく扱うために
パルスオキシメーターは、患者さんに痛みや苦痛を与えることなく測定が行える機械です。
呼吸状態を判断するための指標になりますが、数値だけでなく聴診や目視で呼吸状態の観察を行うことが大切です。
呼吸は人間にとって一番大切な部分になるので、呼吸状態の把握は情報の中でも重要になります。
特に高齢者の場合は、呼吸状態を把握しておくことが異常の早期発見につながります。
パルスオキシメーターについてもっと深く学びたい人におすすめの参考書
パルスオキシメーターについてもっと詳しく学びたい人には、こちらの参考書がおすすめです!
この本では、基礎看護技術と臨床看護技術がどちらも紹介されており、内容もカラーで写真がたくさん使用されているので、イメージがしやすいのが特徴です。
症状・生体機能管理技術のカテゴリーでバイタルサインについても説明があるので、看護技術の基礎を身につけるためにも是非持っておきたい1冊です。
その他にも、基礎的な看護技術を学びたい看護師のために、おすすめの参考書をまとめていますので、是非こちらも確認してみてくださいね!⇒臨床看護技術を勉強したい看護師にオススメの参考書3選!
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