目的に合わせた選択がポイント!病棟で使用される消毒薬の目的と種類

こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。

身体に使用する消毒薬には副作用もあるので、今回は新人看護師が知っておきたい消毒薬の基本知識を紹介します。

知っておくと病棟で消毒などを扱う時に役に立つはずです!

病院では、処置の前や後の手洗いをしてから必ずアルコール消毒を行っていると思います。

これは看護師の手から他の患者さんへの感染を予防するための感染予防につながります。

馴染みがある消毒薬と言えばアルコール消毒ですが、病院では様々な消毒薬が使用されています。

消毒薬を使用する目的

患者に使用する医療器材による患者、および医療従事者への感染予防のため

消毒薬を使用する必要物品

・消毒を行う物品
・目的に応じた消毒薬

消毒薬を使用する注意点

1.目的とする微生物に効力のある適切な消毒薬を選択する

2.求められる消毒のレベルに合致している消毒薬を選択する

3.適切な濃度、浸漬、時間、温度を守る

POINT温度は通常は20℃以上、浸漬時間は3分以上のことが多い

4.消毒薬同士を混ぜない

5.消毒薬の噴霧は有害作用が大きいため行わない

6.消毒薬の使用方法は、消毒薬による「清拭」が基本

病棟で使用される主な消毒薬

病棟では様々な消毒薬が使用されますが、患者さんの状態や目的に合わせて選択することが必要になります。

ヨウ素系

ヨウ素系はポピドンヨードであり、創部の消毒などに使用されるイソジン液のことです。

手指消毒やうがい、手術前の消毒など、目的に合わせた濃度の製品が使用されます。

ヨウ素に対して過敏症がある患者さんへ使用する場合は、アナフィラキシーショックなどの副作用が起こる危険性があるので注意が必要です。

アルコール系

アルコール系は、手指消毒でも使用されているアルコール製剤があります。

主に、皮膚の消毒に使用され、病棟では採血や静脈血採血の前の消毒に使用されることが多いです。

皮膚だけでなく、医療機器や便座などの消毒にも使用されます。

損傷した皮膚や粘膜、目の周囲には使用できないため注意が必要です。

また、アルコールに対してアレルギーを持っている人への使用はショックを起こすこともあるため、使用前に聞いておくことが大切です。

ヒグアナイド系

ヒグアナイド系は聞き慣れないと思いますが、商品名ではヒビテン、マスキン、ステリクロン、クロルヘキシジンなどがあります。

アルコール消毒と同様に、皮膚や創傷部位の消毒に使用されます。

ステリクロンなどは、手術で使用される器械の消毒にも使用されます。

アルコールが禁忌の患者さんへの消毒の際には、アルコールが入っていないグルコン酸ヘキシジン溶液を使用して消毒を行います。

消毒薬を使用するポイント

消毒薬は、手洗いの時に使用する手指消毒だけでなく、様々な場面で使用することが多いです。

病棟で使用される消毒薬は、いつも何気なく使用しているという人も多いですが、副作用や禁忌などの注意点を理解しておくことが大切です。

浸漬する場合は、自分自身を守るために、手袋をマスクを着用して行います。

また、使用した物品を浸漬消毒する場合は、浸漬した容器を開けっ放しにすることで、消毒薬が蒸発して有害ガスの発生につながるため注意しましょう。

私も消毒を実施する前に患者さんに聞いていましたが、アルコールに対するアレルギーの自覚がない人も多かったです。

消毒して初めてアレルギー体質であることに気がつく患者さんも。。

消毒薬についてはあまり深く考える機会がないと思いますが、消毒薬を使用する時に迷ったら、今回紹介した記事の内容を思い出してみてくださいね。

正しく消毒薬を使用するために

病院では感染を防ぐために、消毒薬を使用する場面が多いです。

採血の時のアルコール消毒なども、アレルギーなどの副作用があるため使用前には確認しておくことが大切です。

採血や静脈血採血の処置を行うときには、必ずアルコール綿が大丈夫かどうか声かけを行う習慣を身につけておきましょう。

また、アレルギーがなくても消毒後に発赤などが見られる場合もあるので、時間が経過した後も確認するのを忘れずに行うことが必要です。

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★TOMO★

★TOMO★

看護学校卒業後は手術室で勤務。その後急性期病棟での看護を経験。現場の看護師不足の問題に直面し、看護師の採用に携わりたいと求人広告業界で営業として勤務。現在はPC1台で仕事をするため、看護師ライターを中心に活動。手術室で働く看護師を応援するため、webサイトで自身の経験を元に情報を発信している。https://openasnurse.com/