学生時代の実習は辛いばかりじゃない?実習別アドバイスと乗り越え方について

看護学生にとって臨床実習は避けて通れない道ですが、実習は辛くてしんどいという人も多いと思います。

まだ本格的な実習が始まっていない人は先輩たちの実習エピソードを聞いて実習に行きたくないと感じている人もいるかもしれません。

そんな臨床実習ですが、全ての実習が辛いものばかりではありません。

実習の中には楽しく学ぶこともできるものもあるので、これから実習を迎える人や実習が嫌いで心配しているという人は、今回紹介する実習別アドバイスと乗り越え方についてぜひ参考にしてみてください。

臨床実習は全部で13項目ある

看護師になるためには座学での学習と臨床実習での単位が必要になるため、必ず臨床実習に出なければなりません。

実習では教科書では学べない知識や実技などを学習する目的で行われますが、学生生活の間に行われる実習の項目は全部で13項目あるのです。

・基礎看護実習I
・基礎看護実習II
・基礎看護実習III
・老年看護実習I
・老年看護実習II
・成人看護実習I
・成人看護実習II
・成人看護実習III
・精神看護実習
・在宅看護実習
・小児看護実習
・総合実習
・母性看護実習

これだけの項目を3年間、4年間の間にこなしていくのですが、この項目を見ただけで実習が嫌だと感じた人もいるかもしれません。

それぞれ必要な実習ですが、専門分野も違うので各実習で貴重な経験をすることが出来るのです。

実習は記録や勉強など大変なことも多いですが、楽しいこともあります。

この13項目の実習の中で、一番辛い実習と楽しい実習はどのようなものかを見ていきましょう。

寝る時間もなく忙しい「急性期の実習」

個人差はありますが実習の中で一番しんどい実習とされているのが、急性期の実習です。

急性期の実習は本格的な臨床実習の成人看護実習で行われるものであり、実際に手術前から手術中、手術後の患者さんとの関わりを通して学んでいきます。

一見簡単そうに見える実習ですが、急性期という点でかなりハードな内容になるのです。

急性期の患者さんの特徴として、展開が早いということがあります。

実習では予定手術の患者さんを受け持つことが多いため、手術前は健康であることが多くアセスメント段階で手術後に想定されるリスクや障害などを予測しなければなりません。

そして手術中は行われた手術の術式や合併症のリスク、観察点などを挙げて観察を行なって行きます。

術後の経過は問題がなければ1週間ほどで退院してしまうことも多いので、アセスメントと患者さんの経過についていくことが大変なのです。

手術日が木曜日で術後1日目が金曜日、そして休日を挟んで実習に行くと次の日には退院してしまうなんてことも珍しくありません。

このように患者さんの展開について行くことと実習記録が膨大な量になってしまうので、記録に追われて眠れないという日々が続き非常にしんどいと感じる人も多いのです。

おそらく現役看護師の中で、急性期の実習はもう行きたくないと思っている人は多いでしょう。

忙しい雰囲気や手術など特殊な空間が好きな人には、これほど楽しい実習はないと思います。

急性期の実習を乗り越えるためのコツ

寝る時間もなく忙しい急性期の実習を乗り越えるためには、事前学習がポイントです。

実習中は患者さんの記録だけで時間がなくなってしまい、勉強にまで手が回らないという人がほとんどです。

急性期の展開は難しそうに見えますがある程度パターン化されているので、事前学習をしっかり行い実習記録に使える知識を身につけることが上手くいくポイントです。

基本的なことは教科書に載っているので、しっかり内容を理解しておくことが大切です。

また手術の患者さんに関しては術式なども調べて把握しておかなければなりませんが、文字だけでは分からないことも多いので図でかけるようにしておきましょう。

子どもと遊ぶことも学習のうち「癒しの小児実習」

看護学生の実習といえば病院ばかりのイメージですが、小児実習では病院の他に小学校や保育園、養護施設など病院以外での実習もあるので新鮮味を感じることができます。

病院での実習は小児科病棟で病気の子どもに対する治療や関わりなどを学びますが、小学校や保育園、養護施設では小児の子どもを理解するという点に重きを置いているので主に一緒に遊ぶことが目的になります。

遊べるから楽だと考えた人もいるかもしれませんが、子どもの体力は侮れず普段の実習よりも体力を使う場合もあるので、体力に自信がない人は体力づくりも心がけましょう。

一緒に遊びながら小児の発達などを学んで行くので、病院にこもった実習とはまた違って楽しさも感じることができます。

もちろん記録はしっかり書かなければなりませんが、子どもたちとの触れ合いを通して元気をもらえるので楽しい時間です。

養護施設での実習では障がいを持った子どもたちとの関わりだけでなく、その親との関わりも重要になってくるので病院では学べない貴重な時間を過ごすことができます。

小児実習はとにかく体力勝負

子どもとの関わりを通して楽しみながら学ぶことができる実習ですが、この実習を乗り越えるためには体力が重要です。

また子どもたちの間では、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどの病気も流行りやすいので自分がかかってしまわないよう体調管理も大切です。

子どもから移る場合や自分が感染源となってしまうこともあるので、感染予防としっかり睡眠をとってコンディションを整えるように心がけましょう。

普段はあまり小さい子どもと接する機会がないという人も遊ぶときは思いっきり遊んで子どもたちとの関わりを楽しむことも実習の一つです。

楽しんで実習を乗り越えるために

実習は辛くてしんどいと言われていますが、全ての実習が辛いわけではありません。

小児の実習のように子どもたちとの関わりを通して遊ぶことで学べることもあるのです。

実習は辛いと聞いているから始まるのが嫌だ、実習が乗り越えられるか心配だと感じている人も多いと思いますが、今回紹介した内容で楽しい実習があることも分かってもらえると幸いです。

今回紹介した実習別アドバイスと乗り越え方についてのアドバイスをぜひ参考にしてみてください。

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★TOMO★

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看護学校卒業後は手術室で勤務。その後急性期病棟での看護を経験。現場の看護師不足の問題に直面し、看護師の採用に携わりたいと求人広告業界で営業として勤務。現在はPC1台で仕事をするため、看護師ライターを中心に活動。手術室で働く看護師を応援するため、webサイトで自身の経験を元に情報を発信している。https://openasnurse.com/