スムーズな介助がポイント!中心静脈カテーテル刺入の介助の流れとコツ

こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。今回は、中心静脈カテーテル刺入の介助の流れとコツについてお伝えします。

中心静脈カテーテルは輸液の一つですが、末梢血管とは違い上大静脈に刺入します。

処置はドクターが行い看護師は介助がメインになるため、必要なものや指示にすぐ対応することが求められます。

介助業務を安全に行うためには、介助だけでなく患者さんへの配慮も必要になります。

慣れるまでは時間がかかると思いますが、流れをしっかり理解しておきましょう!

中心静脈カテーテル刺入の目的

水分や電解質、栄養などを経静脈的に持続的かつ大量に注入するため

中心静脈カテーテル刺入の必要物品

  • 中心静脈カテーテルセット
  • 縫合セット
  • 注射器(10ml、5ml)
  • 22Gカテラン針
  • 注射針(23G、22G)
  • 生理食塩水
  • 延長チューブ
  • 輸液セット
  • 絹糸
  • 滅菌手袋
  • 消毒薬
  • 局所麻酔薬
  • 透明フィルムドレッシング材
  • 固定テープ
  • 輸液の必要物品

中心静脈カテーテル刺入の手順

1.医師に滅菌手袋を手渡し、滅菌穴あきシーツを渡す。

2.縫合セットを開き、滅菌トレイの隅に消毒薬と綿球を入れる。

3.注射器と針を開封して局所麻酔薬を吸い上げやすいように差し出す。

4.カテーテルセットを医師が取りやすいように出す。

5.必要な物品を清潔操作で出していく。

6.医師が穴あきシーツを患者にかけ、処置を行う。

POINT顔にシーツがかかるときは、患者に声かけを行う

7.刺入が終わったら医師がカテーテルと輸液ラインを接続する。

8.接続の確認が終わったら、カテーテルの固定を行う

9.固定が終わったら止血を確認してドレッシング材を貼り付ける。

10.終了したらX線の撮影を行い輸液を開始する。

中心静脈カテーテル刺入の観察項目

刺入部位

どの静脈に刺入したのか

刺入部位の皮膚の状態

出血や発赤の有無

バイタルサイン

処置前後のバイタルサイン

呼吸

呼吸音、皮下気腫の有無、X線画像

中心静脈カテーテル刺入のポイント

中心静脈カテーテルは比較的太い静脈に刺入を行います。

「どの静脈に刺入をしたか」をしっかり把握しておくことが大切になります。

また、処置は滅菌操作で行われるため、物品の受け渡しは清潔操作で行うことが必要です。

物品に触れて不潔にしてしまった!ということがないように気をつけましょう!

私も新人の頃は物品の受け渡しに慣れず時間がかかってしまっていました。。

まずは処置の流れをしっかり理解することがポイントです。

自信がないという人は、積極的に見学させてもらうと理解が進みますよ!

スムーズに中心静脈カテーテル刺入の介助を行うために

中心静脈カテーテルは、輸液の投与だけでなく栄養投与の目的もあります。

末梢静脈と比べて太い静脈への刺入になるため、医師への介助も慎重に行うことが求められます。

処置前後は必ず患者さんの観察を行い、合併症を予防しましょう!

中心静脈カテーテルをもっと深く学びたい人におすすめの参考書

中心静脈カテーテルについてもっと詳しく学びたい人には、こちらの参考書がおすすめです!

根拠と事故防止からみた基礎・臨床看護技術

この本では、基礎看護技術と臨床看護技術がどちらも紹介されており、内容もカラーで写真がたくさん使用されているので、イメージがしやすいのが特徴です。

与薬の技術のカテゴリーで中心静脈内注射・輸液についても説明があるので、看護技術の基礎を身につけるためにも是非持っておきたい1冊です。

その他にも、基礎的な看護技術を学びたい看護師のために、おすすめの参考書をまとめていますので、是非こちらも確認してみてくださいね!⇒臨床看護技術を勉強したい看護師にオススメの参考書3選!

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★TOMO★

★TOMO★

看護学校卒業後は手術室で勤務。その後急性期病棟での看護を経験。現場の看護師不足の問題に直面し、看護師の採用に携わりたいと求人広告業界で営業として勤務。現在はPC1台で仕事をするため、看護師ライターを中心に活動。手術室で働く看護師を応援するため、webサイトで自身の経験を元に情報を発信している。https://openasnurse.com/