こんにちは、元看護師のTOMOです。
今回は、看護学生の実習におけるリーダー業務について、紹介したいと思います。
看護学生の実習はチームで行われますが、出来ればリーダーになりたくないと思っている人もいるかもしれません。
実習リーダーは、挨拶やメンバー内の調整を行い、リーダーとして実習を引っ張っていく事が求められます。
そんな実習リーダーですが、どのような役割があるのかを見ていきましょう。
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看護実習のリーダー業務は2種類ある
看護学生の実習のリーダー業務には2通りあります。
- 通常の実習リーダー
- 統合実習のリーダー
これらは同じ実習リーダーですが、統合実習でのリーダー業務は、通常実習のリーダーとは少し違う役割があります。
実習のチームリーダー
実習のリーダーは、実習チームのリーダーのことを指します。
リーダーの決め方は学校にもよりますが、立候補や指名などの方法で決められる事が多いです。
領域別実習などになると、チーム内で実習ごとにリーダーを順番に回したりすることも。
総合実習のチームリーダー
統合実習のチームリーダーですが、統合実習では今までの実習とは違い、臨床により近い形で実習が進められます。
そのため、通常の実習リーダーとは少し違う役割が求められます。
実習中の看護リーダーの業務内容とは?
実習中のリーダーは、実習先への挨拶などが主な役割になります。
そのほかの業務内容を見ていきましょう。
実習のチームリーダーの業務内容
実習のリーダーの業務内容は、主に実習先への挨拶や教員、指導者とメンバー間の連絡、報告などが挙げられます。
実習中に実習スケジュールの変更や連絡事項がある場合は、リーダーに伝えられ、リーダーからメンバーに連絡を回します。
また、リーダーは実習がスムーズに進められるよう情報共有だけでなく、メンバーのフォローなども行います。
メンバー内で連絡事項が共有されていない場合などは、リーダーが役割を遂行できていないと判断され、指導されてしまうこともあります。
総合実習のチームリーダーの業務内容
統合実習のチームリーダーの業務内容は、実習のチームリーダーとは少し違う内容が加わります。
メンバー内の情報共有はもちろんですが、実習中のスケジュールをリーダーが管理することになります。
そのため、メンバーの受け持ち患者さんの状態を全て把握し、ケアの予定を考えて組み、休憩時間の調整などを行います。
統合実習では、より臨床に近い実習内容で行われているため、看護チームのリーダーと同じような業務内容が求めれられます。
病棟ではチームナーシングという方法で看護を行なっています。
チームナーシングとは、患者さんのケアを看護師がチームとなって進めていきます。チームで看護を行なっていきますが、必ずリーダーが存在しています。
主な看護リーダーの役割は以下の通りです。
- 時間の調整
- メンバーの調整
- 状況に応じて指示を出す
- 情報共有を行う
メンバーはリーダーの指示に従ってケアや処置を行い、何かあればすぐにリーダーに報告を行います。
また、リーダーはメンバーへの情報共有や時間の調整などを行い、メンバーの業務がスムーズに進むように対応していきます。
実習のリーダー業務で困ったこと
実際に実習リーダーとして、実習を進める中で困ったことを見ていきましょう。
情報共有ができていないとリーダーの責任になる
リーダーは教員や指導者から連絡事項を受け取ったら、メンバーに伝えますが、メンバーが理解していなかった場合は、リーダーが注意をされてしまう事があるようです。
また、リーダーがメンバーの1人に伝え、メンバーが次のメンバーに伝えるなどの伝言ゲーム形式になってしまい、正しい情報が伝わっていなかったということも。
全員が正しい情報を理解しておかなければ、情報を共有できているとは言えませんよね。
スケジュールの調整が難しい
統合実習では、リーダーがメンバーのスケジュール管理を行います。
前日にスケジュールを立てますが、実習当日になると急な変更やメンバー間での再調整が必要な場面に遭遇します。
急な変更にも柔軟に対応し、計画を立て直す事が必要になります。
このようなスケジュール管理を全てリーダーが任されることになるので、難しいと感じる人は多いです。
メンバーのフォローが必要
リーダーは実習を引っ張って進めていく事が求められます。
また、メンバーのフォローも大切な役割の一つであり、メンバー間で困った事が起きた場合など、積極的に解決に取り組む事が必要です。
実習中は気持ちに余裕が持てず、自分の実習内容だけで精一杯なのに、メンバーのフォローもしなければならないという状況に疲れてしまう人も。
看護リーダー業務をスムーズに進めるためのアドバイス
実習リーダーには様々な役割がありますが、実習をスムーズに進めるためのアドバイスを見ていきましょう。
初日と最終日の挨拶をしっかりと行うこと
実習リーダーはメンバーを代表して実習先での挨拶を行います。
挨拶を行うときは、元気にハッキリと誠意が伝わるように行いましょう。
病院によっては、看護師の態度が冷たく感じられることもあるかもしれません。
目を合わせてくれなくても、耳ではしっかり聞いています。
元気にハキハキとした挨拶は、誰が聞いても気持ちが良いものであり好感が持てます。
また、最初と最後の挨拶だけでなく、看護師や指導者と関わるときも挨拶をしっかり行いましょう。
積極的に実習に取り組むこと
実習は辛くてしんどいイメージがあると思いますが、リーダーが消極的な姿勢では実習を成功させることは出来ません。
メンバーを引っ張り、チーム全員で実習を成功させるためには、リーダーが積極的な姿勢で実習に取り組む事が大切です。
リーダーの積極的な姿勢を見ると、自然にメンバーも付いてきてくれます。
実習をスムーズに進め、良い形で終わらせるかどうかは、リーダーの姿勢にかかっているのです。
メンバー間のコミュニケーションはしっかり行う
実習ではチーム単位で評価や行動を行うため、メンバー間の関係性ややりとりなども見られます。
チーム内がギクシャクした状態では、実習をスムーズに進めることは難しいです。
また、メンバー内で不満や注意点などがある場合は、メンバー間で話し合い、コミュニケーションを円滑にする必要があります。
リーダーは、実習をスムーズに進めるためにも、メンバー間でコミュニケーションが問題なく取れるような環境づくりも求められます。
しかし、リーダーだからとプレッシャーばかりを感じるのではなく、メンバーと相談をしながら上手く進めていく姿勢も必要です。
実習中の看護リーダー業務は自分自身を成長させてくれる
実習のリーダーは出来ればやりたくない、と考えている人も多いと思います。
実習中は気持ちの余裕もなく、自分のことで精一杯になってしまいますが、看護師として働き始めてからもリーダー業務をこなさなければなりません。
学生の間の実習でリーダーがどのようなものかを知ることで、実際に働き出してからメンバーとしてスムーズに業務に当たる事ができます。
実習リーダーを経験し様々な体験を行う事で、自分自身の成長につながります。
実習リーダーは貴重な経験なので、出来る時に経験しておく事が大切です!
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