看護師の申し送りをスムーズにする3つのポイント【チェックリスト付】

仕事に慣れてきた新人ナースの中には、病棟での申し送りが苦手な人もいるのではないでしょうか?

申し送りはチームで看護を行うために必要なものですが、慣れるまでは上手く伝えられない人も多いと思います。

日勤から夜勤への申し送りの時間が、いつも憂鬱に感じている人もいるはず。

今回は、看護師の申し送りをスムーズにする3つのポイントについてお伝えします。

看護師の申し送りの目的とは?

病院や施設で必ず行われている申し送りですが、看護を行う上では大切なものになります。

申し送りを行う目的は、情報共有やインシデントの防止などの理由が挙げられます。

病院や施設では24時間体制で患者さんへの対応を行なっており、チームで患者さんを見ているので、スタッフの間で情報を共有しておく必要があります。

カルテを読めば申し送りはいらないんじゃないの?と思った人もいるかもしれませんが、カルテの見落としでインシデントを起こしたなんてことがないように、重要なポイントに関しては必ず口頭で申し送りを行います。

また、申し送りでは患者さんの様子や希望、要望、医師からの指示の内容などを伝えますが、これらの情報をカルテだけで伝えるのは難しいのが現状です。

業務が忙しく業務時間内にカルテ入力も間に合わないことも多く、リアルタイムの情報を伝えきれないため、申し送りで口頭で伝える必要があるのです。

最近では申し送りを廃止している病院もある

申し送りは勤務の交代のタイミングで行われますが、忙しい業務時間に申し送りに時間をかけたくないと思っている人もいると思います。

最近では申し送りを廃止しようとする動きも見られます。

申し送りに時間がかかってしまい、業務時間が圧迫されてしまうことや、申し送りの間のナースコール対応ができないなどの理由から、廃止や見直しを行う病院も増えてきています

申し送りの見直しや廃止への対応は、病院によってノートで対応しているなど様々です。

申し送りが下手な人の特徴

申し送りが苦手な人も多いと思いますが、申し送りが下手な人の特徴を見てきましょう。

伝えたいことをまとめられない

申し送りでは、患者さんの看護に必要な事項をまとめて伝えることが必要になります。

申し送りが下手な人は、伝えたい内容を上手くまとめられず、何を伝えたいのか分からないと言われてしまうことも。

新人ナースは申し送りで緊張してしまい、上手く伝えられないことも多いです。

申し送りの時間が長い

申し送りは限られた時間の中で行われますが、申し送りが下手な人はうまく伝えることが出来ず時間がかかってしまうことが多いです。

受け持ち患者さんが多くなると情報量も多くなってしまいますが、必要な情報のみを伝えることが出来ず長くなってしまうことも。

与えられた時間内で、必要な情報をしっかり伝えることが大切になります。

申し送り内容が重複している

申し送りで伝える内容は、基本的にカルテでは拾えない情報や次の勤務者にお願いしたいことになります。

カルテに書いてある情報は、次の勤務者が情報収集の時に事前にチェックしていることが多いです。

申し送りが下手な人は、カルテの情報を申し送りで話すことが多く、カルテに書いてあるからと指摘を受けることも。

申し送りをスムーズに行うための3つのポイント

カルテに記載されている内容や過去のことは話さない

カルテに記載されている内容や過去のことは、カルテを見れば理解できるので、わざわざ申し送りで伝える必要はありません。

自分が受け持った勤務帯での変化について、リアルタイムに伝えることが大切です。

変化がなければ「変化なし」、カルテに記載済みであれば「カルテに記載してます」と伝えることでスムーズに進めることが出来ます。

伝える内容を整理しておく

申し送りでうまく伝えられない人は、伝える内容を整理できていない人が多いです。

申し送りで緊張してしまい、頭が真っ白になってしまう人もいると思いますが、申し送りを行う前に、伝える内容をしっかり整理しておきましょう。

イレギュラーな事態が起きた時は、体験したままに話始める人もいますが、以下のポイントに沿って話すと伝わりやすいです。

  • 何が起きたのか
  • なぜ起きたのか
  • どう対処したのか
  • 今どうなっているのか

話す前に申し送りの内容を整理して、頭の中で練習しておくとスムーズに伝えられます。

リアルタイムに記録をしておく

業務が忙しく時間内に記録が終わらない人もいると思います。

申し送りで記録できていないことを話すと時間が長くなってしまうため、出来るだけリアルタイムに記録をしておくことを心がけましょう。

リアルタイムに記録をしておくことで、次の勤務者も情報収集がしやすくなり、申し送りも短縮することが出来ます。

検温の時にパソコンを持ってラウンドを行い、計測が終わったらすぐに入力するようにしておくと便利です。

申し送りで利用できるチェックリスト

申し送りでは、必要な情報を的確に伝えることが大切になります。

伝える内容が分からない人は、チェックリストに載っている内容を参考にしてみてください。

申し送りが上手い先輩の真似をして練習することも、上達するための近道です!

申し送りを1日でも早く一人前にできるようになるために

新人看護師の多くが苦手意識を感じている「申し送り」ですが、カルテでは伝えきれない大切な情報を伝達するために必要なものです。

苦手だからやりたくないと思うこともありますが、先輩方も最初は新人からのスタートです。

申し送りのための準備と話し方の順番に意識するだけで、申し送りがスムーズになりすごく楽になります。

申し送りが苦手な人は、チェックリストの内容を意識して申し送りの練習をしてみてくださいね。

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国家試験も無事に終わり春から看護師として働くという人もいると思いますが、新生活の準備だけでなく、看護師としての準備は出来ていますか? 初め...

 

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★TOMO★

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看護学校卒業後は手術室で勤務。その後急性期病棟での看護を経験。現場の看護師不足の問題に直面し、看護師の採用に携わりたいと求人広告業界で営業として勤務。現在はPC1台で仕事をするため、看護師ライターを中心に活動。手術室で働く看護師を応援するため、webサイトで自身の経験を元に情報を発信している。https://openasnurse.com/