新人看護師は仕事に慣れておらずミスを起こしてしまいがちですが、看護師のミスが時には患者さんの命に直結することもあり怖いと感じている人も多いですよね。
インシデントには気をつけて業務を行なっていても見落としてしまうこともあり不安になります。
新人看護師の多くがインシデントへの不安を抱えて仕事をこなしていると思いますが、インシデントを起こすことが怖いと感じている人へのアドバイスを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
インシデントとアクシデントの違い
病院で働いると、インシデントという言葉をよく聞く機会があると思います。
知っている人も多いと思いますが、医療で使われるインシデントとアクシデントは認識の違いがあるのです。
インシデントとは「ヒヤリハット」という医療上のミスで、適切な対処をしなければ重大な事故になっていたという事例です。
では実際に病棟で発生しているインシデントの事例を見ていきましょう。
・病棟から検査に連れてきた患者さんの名前確認をしたところ、患者さんの取り違えに気がついた
・内服の準備をしていると、違う種類の内服薬が混ざっていることに気がついた
・患者さんへの投与を行う際に確認すると、違う患者さんの名前が記載されており投薬が違うことに気がついた
病院では日々このようなインシデントが発生していますが、これらは重大なことに発展する前に予防することができたインシデントです。
特に検査などに連れて行った患者さんが違っていた場合は、違う患者さんを検査してしまうことになるので非常に怖いミスですよね。
検査以外にも点滴時や手術を行うときも、患者さんの取り違えは起きています。
また内服薬は患者さんの入院生活には欠かせないものですが、看護師が内服薬の管理を行なっている場合もあり、看護師のチェックとミスに気がつかなければ重大な内服ミスに繋がってしまいます。
内服薬によっては、患者さんに悪影響を与えてしまうこともあるので、注意が必要です。
よくインシデントを起こしてしまうと怒られてインシデントレポートを書かされて嫌だと考える人もいますが、インシデントは重大なミスに繋がる一歩手前の状態なので気をつけなければならないことに変わりはありませんが、そこまで落ち込む必要はありません。
インシデントレポートは病院内でどのような場面でインシデントが発生しているのかを調査し、起こりうるインシデントを共有して勉強する目的もあるのです。
インシデントレポートは罰だと考えてる人もいるようですが、自分の経験によって誰かがインシデントを起こさないようにするための大切な情報なのです。
インシデントとは対照的に重大な事故であるアクシデントは、実際に起きてしまい重大な状況になってしまったことを指します。
病棟で起こっているアクシデントには、患者さんが亡くなってしまうような重大事故から患者さんに影響のない軽いものまで様々です。
例えば病棟では、患者さんの点滴を投与し間違えたなどのアクシデントが発生しています。
考えるだけでゾッとしてしまいますが、実際に発生しているのです。
インシデントとアクシデントの違いがわかりましたが、どちらもダブルチェックなどの確認不足が原因で起こっていることが言えます。
ではインシデントが不安な看護師へのアドバイスを紹介します。
1.勉強と経験を重ね知識を深める
インシデントを防ぐためには、正しい知識が必要になってきます。
知識があれば重大なミスを防ぐ判断ができ、事前に予防することができますよね。
新人看護師の間は知識も経験もなくインシデントを起こしがちですが、1つずつ勉強を重ね知識を積んでいくことがインシデント予防の近道になります。
2.心配だからこそ確認を徹底する
点滴準備前や投与前など、必ずダブルチェックを行うという決まりがどこの病棟にもあると思います。
しかしダブルチェックをして準備を進めて、いざ患者さんの元で何度確認をしても心配になることもありますよね。
そんな時は、気がすむまで確認を行いましょう。
さっき確認したから大丈夫だろうなどと過信していると、ミスの原因となってしまいます。
3.周りの先輩や上司に質問をする
新人看護師の間は自分で判断することが難しいことも多く、1人で対応することも難しいと感じる場面も多いと思います。
判断できる自信のない間は、必ず先輩や上司に対応方法を確認するクセをつけておきましょう。
忙しくて聞けなかったと言う新人看護師もいますが、患者さんの身に何か起こってからの方が責任は重くなるので、聞ける先輩や上司に確認をすることがインシデントを防ぐ1番の方法です。
インシデントを予防するためには
インシデントを起こしてしまうと、自分の自信がなくなり落ち込む人も多いと思います。
ミスばかり起こしてしまうから自分は向いていないなどと自分をせめてしまう人もいますが、インシデントやアクシデントの原因は確認ミスによるものです。
患者さんの安全を守るためにもきっちり確認を行い、ミスを防ぐように心がけていきましょう。
ミスは誰にでも起こりうるものですが、防ぐこともできます。
インシデントが不安に感じている看護師も多いと思いますが今回紹介したアドバイスをぜひ、参考にしてみてください。
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