看護学生が病院見学の時に聞いておきたい質問とは?

看護学生も3年生になると、実習に国家試験の勉強に就職活動にと毎日が忙しいですよね。

中でも就職活動に関しては長く働ける職場を探すためにも、自分の納得のいく病院を探して、就職試験を受けたいと考えている人は多いのではないでしょうか?

病院ごとに環境も違うので、いくつもの病院を見学して比べて決めたいと思っている人も多いですよね。

そのため、病院見学は病院を知るための貴重な機会であり、直接質問など聞きたいことを聞く絶好のチャンスです!

後悔しない病院選びをするためにも、看護学生が病院見学で聞いておきたい質問項目をはじめ、見学の時に見ておきたいポイントもまとめてみました。

見学日程が決まったら準備しておきたいこと

総合病院や公立病院など、比較的大きい規模の病院の場合、就職活動が始まる7月、8月、9月あたりに日程を決めて行っているところも多いです。

逆に小さな病院では随時見学の受付をしていることもあるので、まずは病院のホームページを確認して病院見学についての記載をチェックしましょう。

そして日程が決まったら、病院見学に向けて準備をしましょう。主にやっておきたいのは、下記の3点です。

事前に病院の情報収集をしておく

病院の見学日程が決まったら、まずはその病院の詳しい情報をホームページでチェックしておきましょう。見学の時に、担当の人から「うちの病院のどこが気になったのですか?」などと聞かれることもあるかもしれません。

また質問に関しても、ホームページには書いていないことを聞くためにも、病院ホームページは必ずチェックしておくことが大切です。

当日に聞きたい質問項目をまとめておく

病院見学の時に聞きたい質問項目は、事前にメモなどにまとめておくことをオススメします。頭には入っていても、婦長さんや先輩ナースと話をする機会があった時には、頭が真っ白になってしまうという人もいます。

また帰宅してから、聞きたかったことを聞くのを忘れてしまってた…なんてこともあるため、質問項目は事前にまとめてピックアップしておきましょう。

履歴書が必要な場合は準備しておく

病院によっては、就職試験と病院見学を同時に行っているところもあり、履歴書を持参しないといけないこともあります。

病院見学だし適当でいいかと手を抜くのではなく、採用試験だと思ってきちんと履歴書を作成しましょう。病院見学の時の態度を見られていて、採用試験の面接の評価に影響するという話もあります。

病院見学の時に聞いておきたい質問項目

病院見学の時には、案内をしてくださる方の話をよく聞いて、それでも分からないことを聞くようにしましょう。

そのため、あらかじめ用意しておいた質問項目をまとめたメモを持ち歩き、聞こうと思っていたけど話の中で出てきた項目は横線で消していくと良いですね。

では実際に、病院見学の時に聞いておきたい質問項目を紹介したいと思います。

忙しさを知るための質問項目

  • 救急の患者さんの受け入れ数
  • 入院患者さんの疾患の種類
  • 年間の手術件数や手術の種類

人間関係を探るための質問項目

  • 看護師の年齢層
  • スタッフの平均勤続年数
  • 県外からの就職者数

教育体制を知るための質問項目

  • 教育制度の内容について
  • プリセプター制度の有無

設備の充実度を知るための質問項目

  • 電子カルテの導入の有無
  • 寮の有無や家賃補助について

ワークライフバランスの充実度を図るための質問項目

  • 残業の頻度や休日出勤の有無
  • 有給休暇の取得率について

ママさんナースの働きやすさがわかる質問項目

  • 託児所の有無や子育て支援制度について
  • 子供が病気になった時の対応方法
その病院で長く働きたいと考えるなら、ワークライフバランスやママさんナースの働き方も聞いておくのもいいかもしれません!

病院見学の時に気をつけておきたいマナー

病院見学というと、こちらが病院をチェックして評価するような立場になりますが、病院見学中にあなた自身もチェックされているかもしれない、ということは忘れてはいけません。

やはりマナーが悪い看護学生であれば、病院としても就職に対して懸念してしまいますよね。

そこで、病院見学の時に気をつけておきたいマナーについてまとめてみました。

自分から積極的に挨拶をする姿勢が大切

病院見学の時に、廊下で働いているスタッフや患者さんとすれ違うことがあるかと思いますが、自らきちんと挨拶が出来るかどうかはとても重要なポイントです。

中には向こうから挨拶をされているのに、メモを取るのに夢中になっていて挨拶を返せない人もいますが、見学中でも周りに気を配ることを忘れてはいけません。

音の鳴る高いヒールの靴を履いていかない

病院見学にはスーツを着ていく人も多いと思いますが、その際ヒールの高いパンプスを履いていってしまったことで、廊下を歩くたびにカツカツと音が鳴ってしまうことがあります。

看護師の職場はあくまでも病院なので、患者さんに迷惑がかかってしまう行為は悪印象になってしまいます。パンプスでも高すぎないヒールで、かつ音の出ないものを選ぶようにしましょう。

病院見学中にメモを取る姿勢を忘れない

病院見学中は看護部長や事務長などが院内を案内してくれると思いますが、その際に受けた説明はなるべくメモを残すようにしましょう。

向こうも忙しい中、時間をとって説明をしてくれていますので、少しでも前向きに検討しているという姿勢が伝わるので好印象に映ります。

ブラック病院ではないかを見極める4つのポイント

また、看護学生が病院見学で必ずやっておきたいことの一つとして、ブラック病院ではないかを見極めるということがあげられます。

病院自体がどうしても閉鎖的な空間になるため、入ってみたら人間関係もよくない離職率の高いブラック病院だった…なんてこともあります。

そのためブラック病院ではないかを見極めるために、注目しておきたい3つのポイントがあります。

病院内の設備全体

病院見学をする時にチェックしておきたいこととして、病院内の設備があげられます。

全体的に看護師が動きやすい動線になっているのか、大部屋の患者さんの人数はどれくらいか、院内に売店や食堂はあるかなど、働きやすさをチェックしておくことが重要です。

またもう1つ必ずチェックしておきたいのが、院内がきちんと整理整頓されているかどうかです。

廊下に車椅子や点滴架台が乱雑に放置されていないか、細かいところにほこりが溜まっていたりゴミが落ちていないかなどもチェックしておきましょう。

細かいところですが、そういった部分から医療ミスや医療事故に繋がってしまいます。

ナースステーションの雰囲気

せっかく働くなら、人間関係が良い職場で働きたいですよね。

人間関係に関しては、実際に働いてみないと分からないことも多いですが、ある程度の雰囲気を掴むためには、ナースステーションの雰囲気をチェックしておきましょう。

パッとみた雰囲気でも、働いているスタッフの表情で雰囲気を掴めたりするものです。新人看護師が硬い表情で仕事をしていれば、上下関係が厳しいのかな?と想像することも出来ますよね。

もし病院見学の時にナースステーションを通りかかる機会があれば、是非働いているスタッフの表情に注目してみてください。

入院している患者さんの様子

これはブラック病院の見極めというよりも、その病院の看護師の忙しさを測るための注目すべきポイントになります。

病院見学の時に患者さんが入院している病室を見学するタイミングがあるかと思いますが、どんな患者さんが入院しているのかをチェックしておきましょう。

呼吸器をつけている患者さんが多いと、重症の患者さんが多いのかな?と予測することも出来ます。また、重症の患者さんが多いと、どうしても急変が起こること多く、残業になってしまうことも多くなってしまいます。

忙しすぎる職場は避けたいと考えている人は、病院見学の時に患者さんの様子をしっかりとチェックしておきましょう。

質問もしながら、マナーにも気をつけながら、病院の隅々までチェック・・・病院見学はやることがたくさんあります!

病院見学を終えたらやっておきたいこと

病院見学を終えたら、それで全てが終了という訳ではありません。

病院見学で得た情報をまとめて、見学させてもらった病院にはお礼をすることが大切です。

見学した病院の自分なりの感想をまとめておく

看護学生の中には、1つだけでなく、いくつかの病院を見学する人もいるかと思います。その場合、全ての病院を見学し終わった後に比較検討しなければいけません。

それぞれの病院で感じたメリット・デメリットや自分が気になっている項目はどうだったのか、という部分を各病院で照らし合わせるためにも、病院見学を終えたその日のうちにまとめておくことが重要です。

見学をさせてもらった病院にお礼状を出す

病院見学を終えた後には、見学を担当してくれた方にお礼状を出すのがマナーです。

メールでお礼状を出す場合は、その日のうちに送るようにしましょう。また手紙で送る場合は、遅くても翌日中にはポストに投函出来るようにしましょう。

第一希望の病院の場合であれば、メールよりも手紙の方が気持ちは伝わるかと思います。お礼状の書き方に関しては、別途詳しくまとめていますので、是非確認してみてくださいね。

病院見学や実習が終わった後に、お礼状を出すという人もいるかもしれません。 中には「お礼状ってなに?」という人もいると思います。 正し...

失敗しない職場選びのためにも病院見学は重要

病院見学では、普段話を聞けないような看護部長や実際に働いている先輩ナースに話を聞くことが出来ます。給料などの条件ももちろん大切ですが、やはり自分に合った病院かどうかは、質問したり病院の雰囲気を見てわかることになります。

実際には入ってみないと分からないことも多々ありますが、それでも病院見学で得られる情報はたくさんあります。

病院見学という機会をしっかりと活用して、失敗しない職場選びをしていきましょう。

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★TOMO★

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看護学校卒業後は手術室で勤務。その後急性期病棟での看護を経験。現場の看護師不足の問題に直面し、看護師の採用に携わりたいと求人広告業界で営業として勤務。現在はPC1台で仕事をするため、看護師ライターを中心に活動。手術室で働く看護師を応援するため、webサイトで自身の経験を元に情報を発信している。https://openasnurse.com/