新人看護師が効率的に勉強を進めるための3つのポイントとは?

新人看護師にとって日々の勉強は大変で慣れない環境の中で日々の業務についていくことだけで精一杯な新人看護師も多いと思います。

国家資格を手にし、初めて本物の看護師となった時に「学校の勉強とは全然違う」とギャップを感じた方も多いかもしれません。臨床での知識は臨床でしか身に付けられないものです。

目の前の患者さんのサポートを行うために、臨床で必要な知識を身に着け勉強を行う必要があります。「毎日疲れてしんどいのに、勉強などしている時間がない」と感じている新人看護師も多いかもしれません。

そこで効率良く勉強を進める方法を3つ紹介しますので、参考になる部分があれば、ぜひ取り入れてみてください。

疾患や病態は受け持ち患者さんから学ぼう

学生時代は分厚い教科書で生理学や解剖学、病態学の勉強をしましたよね。

でも臨床に出ると患者さん1人1人で症状にも個人差があるので、 教科書通りにはいきません。

病態の勉強は難しく感じますが、まずは受け持ち患者さんから学ぶことが1番の近道です。

勤務中にポケットサイズのノートを用意して、気になることをまとめていきます。

ノートに書く項目は下記の6つのポイントです。

・病名
・症状
・経緯
・患者さんの病気に対する受け止め
・治療方針
・その病気で内服している内服薬(※守秘義務のため個人情報が特定される内容は避けましょう)

そして帰宅後、疾患と解剖生理を空いている部分に埋めていきます。

重要なポイントは、治療方針と処置を行う根拠を理解することです。

ノートの次のページに治療方針と処置の根拠も調べて書き込んでおきます。

<ノートに書き込む時の例>

処置:Ⅱ型糖尿病の患者さんは食事前に必ずBS測定を行う

根拠:食前のBS測定を行うことで血糖値を把握し、高血糖の場合はインスリン投与が必要になるため

このような形で記入すると理解しやすいと思います。

これを受け持ち患者さんの疾患を優先して記録していくことで、ノートが分厚くなる頃には知識も身に付き自信が付いてくるのでオススメです。

疑問が浮かんだらすぐにメモしよう

経験が浅い新人看護師の時は疑問に思うことも多いですよね。

「この処置はなぜ必要なのだろう」「このやり方でいいのかな」など、これらの疑問が不安に変わる前に、メモに書いて残しておきましょう。

疑問に感じることは非常に大切な感覚です。新人看護師が疑問に思うことが、患者さんも同じように疑問に思う点です。

自分が疑問に感じたことは、今後患者さんから聞かれた場合、きちんと答えられるよう自分の知識にしてしまいましょう。

勤務中に感じた疑問は、疑問専用ノートを作って記録し帰宅後に調べるか先輩看護師に聞きましょう。

疑問専用ノートは手のひらサイズの小さいものが使いやすいです。

付箋も良いのですが途中で紛失してしまい、疑問ごとどこかに行ってしまった経験があるためオススメしません。

また看護師の中でも、使い勝手が良いとされていて人気なのが単語カードです。

コンパクトで枚数もコントロールできるため、非常に使いやすいと思います。

看護師が勉強に使う単語帳

疑問が浮かんだら単語カードに記入し、答えが分かったら裏面に記入しておきます。

これを繰り返すことで、自分の知識として蓄積されていきます。

単語カードは100円ショップなどで購入できるため、気軽に始められると思います。

忙しい勤務だからこそ時間を決めて勉強しよう

「勉強が必要なことは分かっているけど、忙しくて勉強する時間がない」「家に帰ると疲れて何もやる気が起きない」こんな風に感じている新人看護師は多いと思います。

確かに新人の間は覚えることも多く、ただでさえ緊張感が漂う職場で気疲れもしますよね。

だからと言って、勉強をサボると先輩看護師の指導に付いて行けなくなり困ります。

忙しい日々だからこそ、時間を決めて勉強しましょう。

ここでのポイントは、きっちりその時間だけ勉強することです。

<タイムスケジュールの例>

8:00 出勤
19:00 帰宅
21:00~22:00 勉強
22:00~23:00 ドラマ
23:30 就寝

このような形でスケジュールに組み込みます。

好きなドラマの前に勉強を行うなど、自分にご褒美があればモチベーションにつながります。

最初のうちは時間がかかって、1時間以内で終わらないこともあるかもしれません。

時間内で終了できなかった場合であっても終了します。出来なかった分は繰り越して翌日に回しましょう。

慣れてくると1時間で終わらせるように体が付いてきます。1時間以内で終わらせることに自信がない方は、勉強前にタスク表を作成しておきます。

優先順位を付けて実施することで効率良く勉強を進めることができます。オススメの優先順位としては、下記の通りです。

  1. 先輩に課せられている課題
  2. 疑問に思ったこと
  3. 疾患や病態(症状→治療方針→処置)

大まかなカテゴリーなので、自分に必要な小カテゴリーを記入してタスク表を作成すると良いでしょう。

タスクが終わったら消していきましょう。

残りが少なくなってきたらモチベーションも上がりますよ。

少しでも早く一人前に看護師になるために

新人看護師の間は業務と勉強の両立は大変に感じることも多いと思います。勉強が苦手な方もいるかもしれません。

看護師の勉強は自分のためでもあり、患者さんを守る上で必要になってきます。

「知らなかった」では済まないことも臨床ではたくさん出てきます。

しかし勉強が出来るのは新人看護師の特権なので、この機会を活かして効率良く自分の知識として身に付けましょう。

▼新人看護師にオススメの参考書をまとめています

国家試験も無事に終わり春から看護師として働くという人もいると思いますが、新生活の準備だけでなく、看護師としての準備は出来ていますか? 初め...

 

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★TOMO★

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看護学校卒業後は手術室で勤務。その後急性期病棟での看護を経験。現場の看護師不足の問題に直面し、看護師の採用に携わりたいと求人広告業界で営業として勤務。現在はPC1台で仕事をするため、看護師ライターを中心に活動。手術室で働く看護師を応援するため、webサイトで自身の経験を元に情報を発信している。https://openasnurse.com/