カニューレはいつ交換する?気管カニューレの交換頻度と注意点

こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。

今回は、気管カニューレの交換頻度と注意点についてお伝えします。

気管カニューレは、気管切開を行なっている患者さんに使用されるものですが、定期的な交換やケアが必要になります。

病棟では、人工呼吸器の装着や気道閉塞などにより気管切開が必要な患者さんもいます。

気管切開の手術は手術室で行われますが、気管切開後は病棟でのケアがポイントになります。

気管カニューレの交換頻度やケアの方法をしっかり理解しておきましょう!

気管カニューレの交換の目的

衛生上カニューレの交換を行い感染を予防するため

気管カニューレの交換の必要物品

  • 新しい清潔な気管カニューレ
  • 固定用のヒモ
  • キシロカインゼリー
  • 消毒薬
  • Yガーゼ
  • 気管吸引セット

気管カニューレの交換の手順

1.分泌物や呼吸状態を確認する

2.カフ付きカニューレの場合、交換前にカフの確認を行い破損がないか確認しておく

3.仰向けにして肩枕を入れる

4.固定の紐か気管カニューレホルダーを外す

5.気管カニューレの翼部分を持って気管カニューレを引き抜く

POINTカフ付きの場合は、カフの空気を抜いてから引き抜く

6.気管切開部の皮膚の状態を確認する

7.消毒薬をつけた綿棒で切開部周囲を消毒する

8.新しいカニュレーレにキシロカインゼリーを塗り挿入する

9.呼吸状態を観察し、Yガーゼを当てて紐をカニューレに通す

10.固定用の紐を固結びにしてYガーゼを挟む

気管カニューレの交換の観察項目

分泌物

性状、色、粘稠度など

カフ

カフの空気漏れの有無、カフの損傷

皮膚の状態

出血、発赤、分泌物の有無など

気管カニューレの交換のポイント

気管カニューレの交換は、定期的に交換が必要になります。

交換の頻度は1〜2週間程度ですが、汚染の程度に合わせて交換を行うことが大切です。

交換後には、カフ付きのカニューレの場合は必ずエアリークの有無を確認しましょう。

私も病棟で働いてた時は、カヌレのサイズが合わず皮膚トラブルを起こしている患者さんもいました。

気管切開カニューレを挿入している患者さんの中には、スキントラブルを起こしている人も多いです。

交換時には必ず皮膚状態の確認を行い、適切な対処を行うことが大切です。

安全に気管カニューレの交換を行うために

気管カニューレは気管切開を行なった患者さんに装着されているものですが、分泌物などで汚染されていることもあります。

交換頻度に関わらず汚染の程度に合わせて適宜交換が必要です。

また、皮膚トラブルを起こしてしまっている場合は、薬剤の塗布やカニューレの管理状態を見直す必要があります。

安全に期間かカニューレの交換や管理を行うためには、正しい手順を理解しておくことが大切です。

気管カニューレについてもっと深く学びたい人におすすめの参考書

気管カニューレについてもっと詳しく学びたい人には、こちらの参考書がおすすめです!

根拠と事故防止からみた基礎・臨床看護技術

この本では、基礎看護技術と臨床看護技術がどちらも紹介されており、内容もカラーで写真がたくさん使用されているので、イメージがしやすいのが特徴です。

第7章の呼吸・循環を整える技術のカテゴリーで気管カニューレについても説明があるので、看護技術の基礎を身につけるためにも是非持っておきたい1冊です。

その他にも、基礎的な看護技術を学びたい看護師のために、おすすめの参考書をまとめていますので、是非こちらも確認してみてくださいね!⇒臨床看護技術を勉強したい看護師にオススメの参考書3選!

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★TOMO★

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看護学校卒業後は手術室で勤務。その後急性期病棟での看護を経験。現場の看護師不足の問題に直面し、看護師の採用に携わりたいと求人広告業界で営業として勤務。現在はPC1台で仕事をするため、看護師ライターを中心に活動。手術室で働く看護師を応援するため、webサイトで自身の経験を元に情報を発信している。https://openasnurse.com/