こんにちは、看護技術の記事を担当している元看護師のTOMOです。
今回は、食事介助の基本である全介助が必要な場合の食事介助の手順についてお伝えします。
食事は人間にとって大切なものであり、楽しみの一つでもありますよね。
入院している患者さんの中には、障害などにより自分で食事が摂取できない人もいます。
食事介助は誤嚥の危険性があるから怖いと思っている人もいるかも。
食事介助は患者さんが食べやすいように行うことがポイントです!
食事介助の目的
患者の障害に応じて環境や姿勢を整え、食欲を刺激して必要な栄養素の摂取を促すため。
食事介助の必要物品
・食事用具(箸、スプーン、フォーク)
・吸い飲み
・食事用エプロン
・手拭き
・体位保持用クッション
食事介助の手順
1.ベッドを挙上し姿勢が保持できるようクッションや枕を使って体位を保持する
2.エプロンを装着し、オーバーテーブルを患者の近くにセットする
3.配膳を行い、患者の目線と同じ高さになるように椅子に座って介助を行う
4.誤嚥しやすい場合は、汁物やお茶にとろみ剤を混ぜて準備をする
5.最初は汁物からすすめ、吸い飲みを使用するときは口角から含ませる
6.患者の食べたいものを確認しながら、一口ずつ口の中に入れる
7.口に入れる一回の量は、口の中に入れやすいティースプーン1杯分にする
8.口に入れたら飲み込むまでしっかり見守る
9.嚥下したことを確認してから次の食物を口に運ぶ
POINT患者のペースに合わせて介助を行う
10.固形物のあとは水分を摂取できるように介助する
POINT口腔内に食物が残りにくく、水分を含ませることで味を感じやすくし食物を食塊にする
11.食事が終わったら後片付けをする
12.食後30〜1時間程度は上半身を挙上させておく
食事介助の観察項目
食事動作や体動制限
ベッドアップの制限の有無や可能な体位など
摂取状況
食べ物を自力で口まで運ぶことができるか、誤嚥の有無、嚥下状態など
障害の有無
視覚障害や運動障害などの身体障害の有無
食事形態
きざみ食やとろみなどの食事内容
食事介助のポイント
食事介助が必要な患者さんの中には、運動障害や視覚障害によって食事摂取に介助が必要な場合があります。
脳血管疾患による障害が見られる人は、誤嚥を防ぐために嚥下障害なども確認しておきましょう。
また、食事の摂取は患者さんのペースに合わせて進めることが大切です。
意思疎通ができる患者さんの場合は、食べ物の好みなどを聞きながら進めていくことも良いでしょう。
コミュニケーションが取れなくても声かけをしっかり行うことが大切です!
患者さんにとって快適な食事介助を行うために
食事は人間にとって必要なものであり、楽しみの一つでもある重要な部分です。
患者さんの中には、食事が楽しみという人もいると思います。
食事介助をされる側もする側も、食事の楽しみを感じながら行うことが大切です。
食事介助の基本を確認しておきたいという人は、今回紹介した食事介助の基本である全介助が必要な場合の食事介助の手順についての内容を参考にしてみてください。
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